金のなる木の育て方

金のなる木とは

 

金のなる木は、ベンケイソウ科クラッスラ属の多肉植物であり、正式名称は花月(カゲツ)というものです。その和名として縁紅弁慶(フチベニベンケイ)というものもありますが、実際にはほとんど使われていないようです。

 

金のなる木は南アフリカ原産の常緑低木であり、その樹高は無霜地帯の露地で栽培すると3メートル以上にもなります。その葉は多肉質であり、長さ3cmくらいの長円形をしています。基本的に明るい緑色をしており金属のような光沢を持ちますが、その辺縁部は赤く、特に秋から冬にかけては鮮やかな色になります。

 

開花期は冬であり、葉に斑の入る種類もあります。金のなる木は主に葉の形や株姿を楽しむ植物ですが、その花も非常に可愛らしいです。花は小さな星形をしており、茎の頂点にまとまって咲きます。

 

株が小さいうちはなかなか咲きませんが、小さいうちから花を咲かせる早咲きの改良品種もあります。その花の色は、花びらの先にがほんのりピンクに染まった白や淡いピンクです。

 

金のなる木は、英語では「Dollar Plant」と呼ばれています。その葉が1ドル硬貨に似ているために、この名前が付けられたようです。

 

この金のなる木は、昭和の初期に日本に入ってきました。日本において「金のなる木」という名称で呼ばれるようになったのは、その栽培業者が五円硬貨の穴を芽に通して固定し、若枝が硬貨の穴を通ったまま成長するようにして、いかにもその枝に硬貨がなったように見せかけるという、ある種の縁起物的な販売方法をとったためだといわれています。